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構音指導の方向−1−

<指導の方向(A)=指導を深めていく方向>

① ターゲットの音素が産生できるようになったら 後続母音をつけて単音節を作り、
その繰り返しで、ススス・・・
② ①の後に単音節をつけ、意味のない2音節を作って
②’更にその繰り返しで
つける音節を変えることによって、いく通りもの組み合わせが可能です。
初めは後続母音が等しい母音と
続いて他の母音とスア スア スア
更に他の音(子音)とスロ スロ スロ
最後に誤って産生していた音とスシュ スシュ スシュ


注意!
:獲得されていない(構音出来ない)音節との組み合わせについて
・ターゲットの音節と、同じ子音やそれらの有声子音を持つ音節(例 指導中の「ス」に対する「サ」や「ズ」「ツ」など)との組み合わせについては、確実に構音出来るようになったものを選択し、誤りを誘発しないようにします。
・ターゲットの音節と、同じ子音やそれらの有声子音を持たない音と組み合わせての練習の中では、ターゲットの音節でない音節の正確さについては問題としません。
           専らターゲットの音節の正確さに注目するようにします。
           (例 「ス」の指導中、「ポスト」を「ポスコ」と言い誤っても、
             言い誤った「ト」については問題とせず、「ス」の正確さに注目します。)

③ ①の前に単音節をつけ、意味のない2音節を作って②と同様に

③’更にその繰り返しの中で
④ ①の前後に単音節をつけ、意味のない3音節を作って
④’更にその繰り返しの中で

ここでは、前後の音節が同じ音節になる場合(例 「タスタ」「カスカ」など)と

 
前後の音節が異なる音節になる場合(例 「タスカ」など)の組み合わせが生じます。
それぞれのパターンについて様々な組み合わせを作り練習します。

注意
:幾つかの音節の連なりによって出来る意味を持たない「音節の組み合わせ」の中での練習では、
                 1音節ずつ切らずに一まとまりの「音節の組み合わせ」として、滑らかに構音するようにします。
                  (例 「タ」・「ス」・「カ」ではなく、「タスカ」というように)
               そして、どのような音節との組み合わせやどのような位置であっても、
                それ一つの音節で構音したときと同じ正確さで構音出来ているかどうかを確認します。

⑤ ①の音節を含む、意味の有る言葉の中で最も小さな単位=単語 の中で

初めは最初につく2音節単語で(例 「スミ」「スナ」など)
次に最後につく2音節単語で(例 「イス」「リス」など)
それから最初につく3音節単語で(例 「スイカ」など)
次に最後につく3音節単語で(例 「アイス」など)
そして真ん中につく3音節単語で(例 「マスト」など)
更に音節数の多い単語の様々な位置で練習します。(例 「クリスマス」など)
⑥ ①を含む句や文の中で
文は、2文節文、3文節文、4文節文というように、次第にその長さを増していきます。
⑦ 会話の中で
初めはテーマのある会話の中で
次第に自由な会話の中で
最後に日常生活場面で


※ 次のステップに指導を進めていくための条件は

・誤って産生されていた音節との出し分けと、
・誤って産生されていた音節と正しい音節との正誤弁別が確実にでき、
・誤って構音してしまったとき自己修正が無理なくできること
 
※ それぞれのステップの各課題の中で 子どもにとってより易→難へと段階的指導を
・視覚的な助け 有り→無しへ(自発や暗唱より音読の方が容易)
・聴覚的なモデル 有り→無しへ(呼称「これなあに?」より復唱「真似してね」の方が容易)
・意識化の工夫 有り→無しへ
例)単語の復唱→音読→呼称
マーカーの記された文の音読→マーカーが無い文の音読→復唱→暗唱
                スピード ゆっくり→速く
                繰り返しの数 少→多へ
               音節・文節・文の数 少→多へ
 
※ もし、ターゲットの音に誤りや不確かさが出てきたら・・・
    1段階前に戻って十分な練習を積み、安定して正しく産生出来ていることを確認してから、先に進めるようにします。
    「進まない勇気」「戻る勇気」を!


※ 訓練場面や意識的に注意して構音したときには正しい音節が出せるのに、会話場面にはなかなか般化せず、正しい構音が定着しないのは・・・

    同じ1人の人が構音した同じ音節。
     しかし、耳では同じ音節として捉えられる音節も、実際には全く同じ構音点で同じように作られるということはあり得ません。
     同じ音節と捉えられ同じ文字で書き表される音節も、実際には前後音の影響を受けて、構音点が微妙にずれます。
     そのことにより意味の有る自然で滑らかな音の連なりとして聞き取ることが出来るのです。
    そのため、②から④のような意味の無い音節の連なりの中で様々に位置を変えながらしっかり練習し習熟することが必要となります。
単音で構音出来るようになると、嬉しくなって、つい、意味の有る言葉の中での練習に手を着け始めてしまいがちです。
意味の有る言葉の中では、言う子どもの方も、また聴く教師の方も、意味を受け取ってしまい、
伝達の道具として用いられた音声言語のパーツである音節の正確さに対するアンテナが低くなりがちです。
「急がば回れ」確実な定着を図るためにも、②から④の練習をしっかりと行いましょう。
 
※ 新しく指導を開始する音節は一つです。指導開始時に同時に複数の音節を対象とすることはしません。
   新しい音節の指導の導入は、指導中の音節の、単語レベルでの安定が見られるようになってからにします。